急に従業員が退職してしまうのを何とかしたい…
会社は人が集まって活動し利益を生む組織です。
そして従業員にも個々の都合があるので、ときには退職することもあります。
しかし会社としては従業員が辞めてしまうと補充の採用や教育が必要となるので、なるべく退職はしてほしくないと思っているでしょう。
そんな従業員の退職に対して
「社員の突然の離職を何とかしたい!」
このような「突然の離職対策」を掲げることがあります。
しかしこのような会社はオススメしません。
一体何がダメなのか。
そこで今回は「従業員の突然の離職を防ぎたい」と言う会社がダメな理由について解説します。
書いている人
ITエンジニア。
SE、機械学習エンジニア、データサイエンティストなどの経験がある。
転職経験3回。
ロジカルに考えるのが得意。
記事を読むメリット
「従業員の突然の離職を防ぎたい」と言う会社がダメな理由がわかり、会社を見極めるポイントが明確になる
「従業員の突然の離職を防ぎたい」と言う会社がダメな理由
「従業員の突然の離職を防ぎたい」と言う会社がダメな理由、それは明白です。
従業員の離職は「突然」ではないからです。
会社は従業員から退職を言い出されたときに「何を突然!?」と思っているかも知れませんが、退職は「突然の出来事」ではありません。
従業員側が策士でもない限り、退職の兆候は必ずあります。
理由としては以下のポイントが挙げられます。
従業員の退職への心理
- 従業員としては「問題が無ければ」仕事を続けたい
- 従業員は特に意見や感情を隠してない
- 退職表明まで来ると戻れない
ひとつずつ説明します。
従業員としては「問題が無ければ」仕事を続けたい
ときには退職することがある従業員ですが、従業員側としても退職は避けたく「問題が無ければ」仕事を続けたいものです。
転職はするのも「した後」も簡単ではありません。
転職活動には時間を取られますし、内定を取るまで精神的な負荷もあります。
そして内定が取れたとしても、環境を変えることがストレスになります。
同僚、通勤ルート、仕事内容、もしかしたら住居も変えるかもしれません。
こんな面倒なことできればしたくないのです。
なので退職するときはそれらのデメリットよりも重い問題が現職にあるということです。
面倒でもやらなきゃいけない状況になってるわけだね
従業員は特に意見や感情を隠してない
「従業員が急に退職を言い出す」と会社の人は言うことがありますが、従業員は特に意見や感情を隠していません。
従業員は会社で働くことを理解して入社します。
先程述べたように転職は面倒なので「できれば辞めたくない」ですし、会社は働きやすい場所であってほしいと思っています。
なので良くするための提言や、自分が不当な扱いを受けたと感じれば苦言も言います。
社員「こうしたら効率が良くなると思いますが、どうでしょうか」 社員「キャパが無い状態で仕事を振るなら優先するものを決めて下さい」
このような声を少なくとも最初はあげていたはずです。
従業員が急に退職しているように感じるのは、管理職が従業員の声を聞けていないからそう感じるのです。
「急な退職」とは
- 管理職が従業員の声を聞けていないので「急」だと感じるだけ
最初から心を閉ざしている人なんて採用しないので、「声を聞けてない」が正解ですね
退職表明まで来ると戻れない
「従業員が急に退職を言い出す」と言う会社の人は、退職を言われてから引き止めることがありますが、退職表明まで来ると戻れないものです。
何故なら退職の意思を知られた時点で会社にはネガティブな目で見られるからです。
仮に引き止めに応じて会社に残ったとしても、
アイツはいつか会社を辞めるやつだ
という目で見られるので、扱いが悪くなる可能性があります。
1回言っちゃうと「忘れる」ってわけにもいかないしね・・・
なので従業員側からすれば、待遇改善を求めるなら会社内部の改善として動き「退職/転職の意思は見せない」のがセオリーです。
退職表明する前に状況や待遇が改善できるかどうか確認しているわけです。
故に退職カードを見せる時点で「会社に残る意思は無い」ところまで来ています。
会社としても残したい人材には「退職カードを切られる前」に要望を聞いたり、待遇を上げたりしておくべきです。
切り札を切る前にできることはしておけってことね
退職に対する意見
では退職について他の人はどう思っているのでしょうか。
Twitter上の意見をピックアップしてみました。
社員「頑張ったので給料あげてください」 会社「成果出して」 社員「成果出したので給料あげてください」 会社「急には無理」 社員「転職決まったので退職します」 会社「給料2倍にするからぁ!」 こうして優秀社員は給料が上がらない会社から抜けていく
— plannet (@plannet15) June 5, 2022
長年務めた会社を辞めたくなる時って、別にいきなり思いつく訳ではなくて、ジワジワと色んな思いが積み重なっていって、最後、トリガになる出来事で一気に引火・爆発するので、その時点で別に相談なんかしないし、引き止められても後の祭りなんですよね。
— むぎSE (@MUGI1208) June 4, 2022
会社がありとあらゆる手段で私が退職するのを引き止めに来てて笑う
— 望 (@choroiyo07) May 29, 2022
もう遅いんよなぁ
にしてもありとあらゆる手段すぎて怯えておる
今日引き止めに来た人、私とほぼ接点ないやん会社のコミュニティ怖いんやけど
わしも退職するってなって引き止めの話をされて、なんで辞める前に相談したのにそう言う話ができなかったのかって喧嘩して悔しくて電車ん中でガチ泣きしたから気持ちわかる
— ビリー@カメラ使い倒す (@billynmc) June 2, 2022
以下のような意見があるようです。
退職へ意見
- 会社側が話を聞かなかったのに退職カードを出すと手のひらを返す
- 人は急に会社を辞めるのではなく、いろいろ積もった結果辞める
- 退職表明してから引き止めしても遅い
- 退職を言う前に会社で相談したのに聞いてくれなかった
ちゃんと在職中に話を聞いていれば防げた退職もあったと思うんですよね
まとめ
今回は「従業員の突然の離職を防ぎたい」と言う会社がダメな理由について解説しました。
「従業員の突然の離職を防ぎたい」と言う会社がダメな理由は従業員の離職は「突然」ではないからです。
ポイントは以下の通り。
従業員の退職への心理
- 従業員としては「問題が無ければ」仕事を続けたい
- 従業員は特に意見や感情を隠してない
- 退職表明まで来ると戻れない
従業員からすれば転職するのはリスクです。
なのでなるべく現職で留まる方向で改善提案をします。
それでも全く聞き入れられずに「ここでは改善できない」と諦められたときに転職活動が始まり、そして退職されてしまうのです。
ですので
「社員の突然の離職を何とかしたい!」
などと言っている会社は、従業員からのアラートに気付けないダメな会社である可能性があります。
話を聞いてもらえずに疲弊しそうであれば、転職した方がいいかもしれません。
自分を蔑ろにして働いても、喜ぶのは経営者です。
そのような滅私奉公が求められるような会社は不健全だと言えるので、「たかが仕事」と割り切って転職してしまいましょう。
「突然の離職」とか言ってる時点で現状が見えてないんだね・・・
「突然の離職」なんて無いので、「離職する理由」の方を改善すべきなんですよね
とはいえ辞めるとしても次の仕事を見つけないと収入が無くなってしまいます。
転職するにはスキルを高めておいて「辞めてもすぐに就職できる」ようにすることが肝要。
そこでITスキルを高めるのがオススメ。
スキルを高めておくと入った会社がダメでも「この会社を辞めても生きていける」という安心感が出てくるので、今後生きていく上での難易度が下がります。
また今いる会社がブラック企業で、退職を言い出すのすら難しい場合は退職代行を使うのも手です。