今日は休みなんだけど、一応何かあったときの為に待機してなきゃいけないんだよね
給料でないし面倒臭いわぁ
それ・・・違法なんですけど・・・
会社は人が集まって活動し利益を生む組織です。
業務は会社によってそれぞれで、中には待機が発生する仕事もあるでしょう。
そんな会社で時々言われるのが
明日は休暇で構いませんが
何かあったときに出社できるようにしておいて下さい。
一旦帰って構いませんが
システムリリース中にトラブル対応できるように待機しておいて下さい。
とてもモヤモヤする表現ですが、待機中に作業が発生するわけでもないので「いいのか?」と思ってしまうかもしれません。
しかしこれは違法です。
何故ダメなのか。
そこで今回は休み中の待機や待機時間に給料が出ない会社がダメな理由について解説します。
書いている人
ITエンジニア。
SE、機械学習エンジニア、データサイエンティストなどの経験がある。
転職経験3回。
ロジカルに考えるのが得意。
記事を読むメリット
休み中の待機や待機時間に給料が出ない会社がダメな理由がわかり、転職について理解が進む
休み中の待機や待機時間に給料が出ない会社がダメな理由
休み中の待機や待機時間に給料が出ない会社がダメな理由、それは最初に述べたように違法だから。
違法性の根拠は休暇中に業務させたり無給で業務をさせているからです。
着目ポイントは業務かどうか。
これは簡単です。
従業員が自由に過ごせずに業務から離れられていないので待機は業務です。
つまり休暇中にさせるものではないし、待機させるのであれば休暇ではなく給料が発生する業務時間です。
つまり
明日は休暇で構いませんが
何かあったときに出社できるようにしておいて下さい。
↑これは待機させている以上休みではなく仕事ですし
一旦帰って構いませんが
システムリリース中にトラブル対応できるように待機しておいて下さい。
↑こちらはトラブル対応時間だけでなく待機時間も給与が発生していないとダメです。
もし従業員の休暇中に待機させたり、待機中の給料を払わなかったりしたら、権利や給与を無断で取り上げているようなものです。
待機は給料が発生する業務
待機は給料が発生する業務です。
待機中は作業してないけど勤務時間にしていいの?
会社都合で自由に使えない時間だから勤務時間でいいんですよ
会社都合で拘束される時間は勤務時間。
そこに作業の有無は関係ありません。
従業員の自由を拘束しているので会社都合の勤務となります。
労働基準法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間のことを指し(最1小判平成12年3月9日)、たとえば、待機時間(手待ち時間)のように、使用者の指示があれば直ちに作業に従事しなければならず、そのような作業場の指揮監督下に置かれた時間は労働時間となります。
待機時間は労働時間にあたるか | 麹町の弁護士による企業法律相談
労働者が実作業に従事していないとしても、そのことから直ちに使用者の指揮命令下から離脱しているということはできません。使用者の指揮命令下から離脱しているといえるには、労働者が労働から解放されることが保障されている必要があります。役務の提供が義務付けられている場合には労働からの解放が保障されているとはいえません。
【保存版】緊急対応のための待機時間も労働時間に該当する場合があります -勤務時間外に携帯電話を持たされた場合のチェック事項を解説-|リーガレット
休日と同じような生活ができる状態だと、労働から解放されている「不活動時間」とみなされるので、拘束度合いが肝になってきます。
連絡が来たらすぐに動けるようにしておく待機は労働時間なワケね・・・
まとめ
今回は休み中の待機や待機時間に給料が出ない会社がダメな理由について解説しました。
休み中の待機や待機時間に給料が出ない会社がダメな理由は
休暇中に業務させたり無給で業務をさせているからで違法だから。
注意ポイントは以下の通り。
注意
- 労働者が使用者の指揮下にある時間は労働時間
- 直接作業をしている時間が極端に少なく、プライベート同様の時間が過ごせているという状態でなければ労働時間
- 労働時間は当然休暇扱いではなく、会社は給与を支払わなくてはならない
帰宅しようが使用者である会社の指揮下にあれば労働時間。
そんな待機時間を休暇扱いにしたり、無給扱いにすれば労働基準法に反します。
待機時間を労働時間扱いしない会社は遵法精神が欠如しています。
遵法精神が欠けている会社は、他にもパワハラや不当命令をやりかねません。
そんな危険な会社には居続けない方がよいと言えるでしょう。
法を捻じ曲げて経営している会社にいると、理不尽なパワハラとかされるかもしれませんし
とはいえ転職は簡単ではなく、実績やスキルが求められます。
転職するにはスキルを高めておいて「辞めてもすぐに就職できる」ようにすることが肝要。
そこでITスキルを高めるのがオススメ。
スキルを高めておくと入った会社がダメでも「この会社を辞めても生きていける」という安心感が出てくるので、今後生きていく上での難易度が下がります。
また今いる会社がブラック企業で、退職を言い出すのすら難しい場合は退職代行を使うのも手です。